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エルツの歴史・文化
第21回 ハーン社の棒人形>>

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ここでは今までに紹介した収蔵品をご覧いただけます。
このコーナーは定期的に入れ替えをいたします。次回は7月の上旬頃に変更予定です。
第5回
<クリスマスピラミッド>
 ロウソクに火を灯すと、暖められた周囲の空気が上昇し、プロペラを回すクリスマスピラミッド。これにはいくつかの種類があり、棒式、階層式(写真はこれです)、巻き上げ式などがあります。18世紀頃には現在の形の基本形ができたと言われています。この基本形は、何百年も前からの異なった習俗の構成要素が組み合わさって出来たと考えられています。
 以下に、クリスマスピラミッドの構成要素として関係があると考えられているものをあげます。

1.固定された骨組みで三角錐を作ったもの
(18〜19世紀ごろ、ドイツのあちこちでクリスマスの飾りとして使われた)

2.坑夫が運んだピラミッド型の鉱山の見世物
(1719年ザクセン州の王子結婚祝いのパレードで坑夫たちが運んだピラミッド型の鉱山の見世物で、機械仕掛けで動く鉱山場面が表現されていた。これにインスピレーションを得た坑夫がピラミッドを作り始めたといわれている。)

3.15世紀から鉱山に導入されていた馬による巻き上げ装置
(巻き上げ式ピラミッドの原型)
冬には巨大なクリスマスピラミッドが街角に立てられ、あたたかな光を灯します。
第4回
<天使と坑夫のロウソクたて>
二体で一対をなす彼らは、エルツ地方の代表的なクリスマスモチーフとして有名です。この地方では子どもの出産祝いとして、男の子には坑夫、女の子には天使の人形を贈る習慣があります。
 坑夫と天使はそれぞれ手に「光への憧れ」を意味する燭台(しょくだい)を持っています。写真にはありませんが、本来はそれぞれの燭台にロウソクを立てて火を灯します。
坑夫の仕事場は真っ暗な坑道であり、光への思い入れは並々ならぬものがありました。また天使は神からの使者であり、鉱物のありかを教えてくれる貴重な存在です。この二体には、鉱山の町であったエルツ地方の長い歴史が秘められています。
第3回
<くるみわり人形>
バレエや絵本で馴染み深いくるみ割り人形。しかし実物を見たことがあったり、構造を知っている方は少ないのではないでしょうか。
くるみ割り人形は、背中のレバーを上げると口(正確には胸の部分にあたる)が開きます。
そこにくるみをはさみこみ、レバーを下げると梃子(テコ)の原理でくるみを割ることが出来ます。
 さて、「ザイフェンのくるみ割り人形の父」として有名なのが、ヴィルヘルム・フリード・フュヒットナーです。彼はそれまで厳めしい表情ばかりだったくるみ割り人形の表情をやわらかにして、世間に広めました。フュヒットナーのくるみ割り人形の特徴は、表情のほかにも、四角く緑色に塗られた立ち台、まっすぐで薄い単一構造の脚などがあげられます。
この伝統は現在の5代目まで脈々と受け継がれています。
第2回
<ノアの方舟>
「ノアの方舟」は聖書の話をモチーフに、ノアの家族と、つがいになったたくさんの動物を乗せたおもちゃです。鳩、羊、牛、犬やキリンなどさまざまな動物たちが乗っています。
 方舟は、動物の形を大量生産する技術(ライフェンドレーエン)を持っていたエルツ山地の特産品になりました。1800年にはおもちゃ市場に出回り、1850年には世界にエルツの名をとどろかせるまでのヒット商品になりました。
この世界的需要の背景には、当時のイギリスやアメリカの社会生活があります。
ヴィクトリア朝時代の道徳や敬虔さを重んじたイギリス、禁欲的な信仰生活を実践する清教徒時代のアメリカの大人たちによって、方舟は買い求められました。これは彼らの子どもたちが安息日にあそぶことの許されたおもちゃとして(聖書に基づき、数の概念なども教えられるところが認められていた)需要があったのです。
時にはフタコブラクダや、カブトムシなどの珍しい生き物を乗せた豪華な方舟も、作られることがあったそうです。
第1回
<パイプ人形>
パイプ人形はお香を焚くための人形です。胴体は空洞になっており、おなかの部分で上下二つに分かれます。下の部分にはお香を置くための台が設置されています。上半身には口の部分にだけ穴があけられているので、お香を焚くと煙は口から吐き出されてタバコの煙をくゆらせているように見えるのです。
 パイプ人形がいつ作られるようになったのかははっきりしていませんが、19世紀初めに喫煙の習慣がイギリスからドイツにも伝わり、流行したことがタバコを吸っている姿のモチーフを生み出すきっかけとなったようです。
エルツ地方では、1856年か1857年に、フェルディナンド・フロースとその甥であるゴットヘルフ・ハウシュタインがハイデルベルクという小さな村でパイプ人形を作ったと言われています。1858年にゴットヘルフが独立してからは、1948年までハウシュタイン一族が4世代にわたってパイプ人形を作りました。他にもフュイットナー一族も6世代にわたってパイプ人形を作っています。
パイプ人形には「こね粉」(おがくずとパンの粉からできる)を使って、木だけでは表現の難しい頬のふくらみや鼻、耳などの顔の部分を細やかに表現したものもあります。
 
 
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